『後藤は思う』 Vol.8 2008年12月
◇その2/4◆〜発見の経緯から治療まで。感謝〜
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 さて、前立腺がんと述べた。当然のことながら男性特有のがんで、このところ急速に増えているようである。特に、米国ではかなり多く、死亡率も高いようである。一方で、進行が遅く、局所に止まっている場合など高齢者では何も処置をしない人も多いようであるが特に統計は知らない。

 通常、どのような症状が出て検査して発見にいたるかは、実はよく知らない。というのは私の場合は、年に一度受けに行っている診療所の健康診断のオプションでPSAという腫瘍マーカーの検査もやりますかと聞かれ、たしか2〜3千円だったのでお願いしますと答えたところから始まった。これが2008年1月のことであった。

 何週間かして結果が送られてきた中にPSA値が高いから再検査を勧めると書いてあったが、さして気にも留めず次に診療所に行ったとき(尿酸値が高いので痛風防止の薬を処方してもらうために2カ月に一回ほど通っている)に聞くことにした。 忙しかったことと、日本山岳会のCanada山スキー行に参加してブリティッシュ・コロンビア州の山の中で土曜日から土曜日まで1週間こもっていた(ヘリで入山し、人里とは一切連絡とれずの山Ski行で、面白かった)ので、診療所の泌尿器科で見てもらったのは3月半ばすぎであった。

 そこのY医師は慈恵医大病院の先生で、そちらで検査しましょうということになり、なんだかんだで「生検」(前立線の8か所から2センチ程度の糸のような生体細胞を採取)なるものを受けたのは5月の半ばであった。またまた忙しくて、結果を聞きに行ったのが6月半ばであったが、結論は立派ながんです、ということであり、どの程度の状況か調べましょう、ということとなった。
 正直いって、それまでの、のんびりというか逃げの姿勢ではなく、少し焦りだしたのはこのときからである。それまでは、がんの可能性も考えないではなかったがPSAは高いといっても9弱で、(根拠もなく)「問題ない」と思いこもうとしていたのかもしれない。

 ここで、ラッキーだったし、大変感謝しているのは大学のクラブの仲間の親友T氏が重粒子線治療を紹介してくれるといってくれたことである。彼は大学時代に加速器を研究しており、世が世ならノーベル賞も取ったと思うが、事情により別の世界で活躍していた。同じく大学のクラブ仲間のM氏が末期がんで、その治療のためにT氏が昨年末から、物理の先輩たちが創設したこの治療法をさがしだし、紹介していた。残念ながら、M氏の場合は手遅れで、この治療はできないとのことで、通常の放射線で対応されていたが、結果的に7月に身罷られてしまった。小生も、その時この治療法を聞いていたのだけど、自分に関係ありとは結びついていなかった。T氏にがんのことを報告したら、前に話したこの療法が、ことに前立腺には有効だ、望むなら紹介する、といってくれたことである。結果として放医研の創設に関わられたH大先生に紹介してもらい、親切に対応して頂いたことには感謝してもしきれない。

 慈恵医大病院で、CT, MRI, 心臓なんたらの検査を受けた結果、転移していなくて局所にとどまっている、触診でもわからないので初期だろう、とのことであった。重粒子線治療を受けたいのでと言って紹介をお願いしたら快く受け付けてもらえた。
独立行政法人放射線医学研究所に両者の紹介で訪問し、世界的に著名な辻先生にお目にかかっていただけた。慈恵医大から借り出した資料等も含め、再度検査等を経て、初期だが中リスク、6〜7ケ月のホルモン療法と重粒子線16回照射と、ほぼ決まったのは7月下旬であった。

 ホルモン療法は、月一回の注射と朝食後に飲む一錠の薬だけであるが、人によっては肝臓を悪くするらしく、その場合はどうなるのか、小生にはわからない。小生の場合、肝臓が悪くはならないと思っているが、酒を飲みたくなくなったことは事実である。たぶん、それなりの影響があるのだろう。いすれにせよ、8月からなので2月には終了するものと理解している。
 ホルモン療法は、女性ホルモンを注入するものと勝手に思い込んでいたが、そうではなくて男性ホルモン抑制剤らしい。こう話したら、ある友人がお前は精力絶倫かと言ったが、まったく残念ながら、関係ない。男2人に1人は患うらしい前立腺肥大や前立腺がんの真の原因はわからないのである。ちなみに、注射と薬は結構高くて、総額20万円ほどになるようである。

 さて、真打の重粒子線治療であるが、これについては次のその3で述べたい。

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 がんが見つかってから、宣伝することではないが秘密にしていたわけではなく前にも記したようにさまざまな方々からご支援、アドバイス、激励を頂いた。きのこ系、大豆系等のサプリメントを送って頂いたり、紹介していただいたり、本当に感謝している。
 中でも、過去にがんに限らず何らかの形で体にメスを入れた方々から異口同音で「切らずに済むなら切るな」というアドバイスを頂いたので放射線治療に踏み切った。決定は自己責任であり結果は死ぬまでわからないが、治療には満足している。
◇◆その2おわり◇
後藤敏彦
環境監査研究会
代表幹事
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